筑波大学の酒井利信教授(体育系、当時准教授)が企画し、故宮入行平刀匠(人間国宝)の高弟である藤安将平氏が執り行いました。
武道は古来、信仰宗教と密接な関係を保ちながら発展してきましたが、特に鹿島神宮は剣の神であるタケミカヅチを祀る社で、古くから武の聖地として独特な文化を形成してきました。この社において、剣神の前で武士の魂であった日本刀を鍛錬し、これを奉納することにより武の文化性を再認識しようというものです。鹿島神宮で刀剣を打つのは、「常陸—国風土記」に記されている慶雲元年の佐備大麻呂らの作剣以来,実に1‚300年ぶりの大事業ということになります。
鍛錬は、平成20年6月7日~9日の3日間にわたり執り行われ、9月1日の例祭において無事に研ぎあがった日本刀を奉納しました。当年の例祭は、6年に一度、天皇の勅使が参向するお祭りで、同神宮のご理解により、この特別な日に奉納させていただきました。
なお、この企画は、科学研究費補助金(基盤研究B)「武道文化に関する教材の開発」にかかわる事業で、当DVDは、一連の行程を映像として記録し武道文化を視覚的に理解するための教材として作成したものです。
【ビデオ】鹿島神宮における日本刀奉納鍛錬の記録映像
- A級戦犯最期の剣道―地福義彦氏、聞き書き
- 【渡邊一郎文庫】筑波大学附属図書館蔵